さて、今日は久し振りに時評など。
1.美浜原発に原子炉増設の計画
美浜1号機と置き換えるためらしいんですが、とんでもないことです。そもそも原発はちょっとした過失が大事故につながりますし(チェルノブイリの例を出すと、あれとは原子炉の形式も国の体制も異なる、などと反論されそうですが、それは木を見て森を見ずです)、日本には地震だってあります。
幸いにも順調に稼働できたとしても、放射性廃棄物の問題が(ある意味では国債残高以上に)将来の人類に重くのしかかってきます。
業界や政府はCO2削減を強調したいみたいですが、ウランの濃縮過程や事後処理まで考えると(フードマイレージ式の思考ですね)、決して原子力発電は「エコ」ではないようです。業界はとにかくコストを下げたいんでしょうけど、メリットに比べてデメリットが大きすぎます。星新一のSSの例を出すまでもなく、これぞ「最大の人災・環境破壊」の種です。
いきなり全廃は出来ないでしょうが、段階的に廃止していく外はないと考えます。いま止めても、すでにやばそうなのに……
2.湯浅誠氏の言葉
(居場所も雇用訓練も出口なしでは無駄だ、という意見に対して)「経済成長があれば仕事が増えるとよく言われるが、出口が増えたとしても、働き手への支えがなければ、低賃金の仕事を失ってまた低賃金の仕事に戻る、といった回転ドアになるだけだ」と反論。
この言葉だけでも、僕は彼を信頼できる。
3.全国知事の支持率調査(滋賀県を除く、朝日新聞調べ)
支持率1位は宮崎県の東国原知事(89%)、不支持率1位は長野県の村井知事(40%)。記事は大方このあたりと有名知事だけだが、ここからが肝心。
目で追ったところ、支持率最下位は奈良県の荒井知事(37%)。「どちらでもない、その他」(全体から支持率と不支持率を引いた値)の1位も荒井知事(39%)だった。
僕にはこの結果が肌感覚で解るが、やはり「愛の反対は憎しみではなく無関心」の言は正しい。